内科

膵炎の治療にあたらしい風|犬の膵炎の新薬

わんちゃんが急に吐く、ぐったりする。

そんな時の原因の1位2位を争うのが膵炎です。

芸人さんでも膵炎で激やせした方いらっしゃいましたね。

 

膵臓は消化液を作っているので、炎症が起きると大変です。

自分で自分の膵臓を溶かしてしまいます。

 

わんちゃんの膵炎はひどくなると命に関わる病気です。

膵炎で入院した子の10頭に1頭くらいは、どれだけ頑張っても亡くなります。

【膵炎の良くある実例です  クリスマスの悲劇 犬の膵炎と異物

 

しかも膵炎は獣医泣かせの病気なのです。

今までは膵炎は、吐きや痛みをおさえて、

点滴をして『良くなるのを待つ』治療でした。

 

よくドラマなどでいわれる「後は本人の生命力です」

というやつです。

 

もちろん吐き気や痛みを抑えないと、良くなるまで持ちませんので

大切な治療です。

 

これは治療している側からすれば、非常に辛いのです。

状態が悪くなっても、なんともしてあげられないからです。

 

何とか膵炎をよくする治療法はないかと思ってきました。

多くの研究もされてきましたが

正直なところどれもあまり成果があがりませんでした。

 

しかし!

つい先日膵炎のあたらしいお薬ができました。

ブレンダZ(フザプラジブナトリウム)というお薬です。

特撮ヒーローみたいな名前ですが

効果のほどはというと

・嘔吐、腹痛などが次の日から改善

・炎症マーカーが早期に下がる(次の日から下がる事が多い)

・特に大きな副作用は報告されていない

 

これは期待できるお薬です。

このお薬は、白血球が膵臓に集まるのを抑えてくれるお薬です。

 

膵炎では、脂っこい食べ物やその他の様々な原因で、膵臓に負担がかかり

炎症がおきます。

炎症が起きると、普段膵臓では働かない消化酵素が、間違って自分の膵臓を溶かしてしまいます

膵炎では炎症をとめる事が大切になります。

 

この炎症を副作用なく、うまく止められるお薬が今までなかったのです。

 

まだ出てきて間もないお薬ですが、

今まで助けられなかった、膵炎の子を救える1つの方法になる気がします。

 

 

心臓病でも書きましたが、獣医療も日々進化していきます。

ブログ記事 心臓病の治療は日々進化する

 

膵炎でなにか治療法はないかと思ったらご相談ください。

 

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岐阜市柳津町丸野4−17−1  はづき動物病院 

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